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目 次


その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 その9 その10 その11 その12 その13 その14 その15

ケーソンができるまで

その 1 FDを接岸します




 ケーソンは海に浮かべ,曳船で引っ張って設置位置まで移動して設置します。そのため、ケーソンは船を作る時と同じ場所で製作されます。
 通常はケーソン製作専用船(FD)もしくは陸上ヤードが用いられています。
 FDは通常大型クレーン2基を装備し、陸上から資材を投入し、甲板上で単体及び複数のケーソンを同時施工し完成後検査を受けて進水仮置を行います。

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その 2 地上で型枠を作ります




 


型枠地組
  下地に桟木(100×60)を21.5cm程度の間隔に並べ、その上にシャッタリングを置いて桟木とシャッタリング(チャンネル)で格子を作ります。これらをAPクリップ、コーチスクリューで固定します。シャッタリングの上・中・下の3段に角パイプ(60×60×2本)を通してウェッジボルトでシャッタリングと角パイプを止めて骨組みを作り、表面にウレタン系樹脂を塗布した合板を、設計寸法に従って釘で張り付けていきます。製作数量はケーソンの函数施工段階によって決定します。
 


 型枠函組
  地組した内型枠を陸上で4枚1組に組み立てますこのとき型枠にNAブラケットをを使って内足場や手摺を取り付け、底には落下防止安全ネットを取り付けます。

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その3 足場を作ります

       

 外足場組立(ユニット)
 外足場はあらかじめ地上で手摺先行足場とビティ枠を使用して3〜4段10スパン以内に組立てます。
FD内に足場のユニットを、クレーンで運び込んで、ケーソン設計最終高さまで組立てていきます。
 その際、安全作業・墜落・転落防止のため、外側にはグリーンネット内側には幅木、さん(桟)を設置していきます。各ロットのケーソン施工高さに合わせて順次組立を行っていきます。

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その4 ルーフィング(増大マット)敷設します


 足場が組み上がるとこんどはケーソンの底版製作の準備にかかります。
 まず、FDの甲板の上を不陸がないか確認をし、アスファルトルーフィング加工を行ないます。ルーフィング加工とはケーソンと函台(船の甲板)との絶縁加工のことです。
 ルーフィングが終わるとその上にビニールシートを敷きます。ビニールシート上にはケーソンの一番底の鉄筋を支えるコンクリート製の台ブロックを並べていきます。
 この台ブロックは底版に打ち込まれたコンクリートと同化して底版の一部となります。
これでケーソン製作の準備が完了です。


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その5 1ロット底版の鉄筋を組み立てます

  底版鉄筋を図面に沿った所定の位置に、設計寸法通りに組み立てていきます。一番底の鉄筋は先に並べたスペーサーブロックの上に下筋、側壁縦横筋を組立、底版上筋、隔壁縦横筋を一段目の壁の高さまで組み上げていきます。各鉄筋の交差部は結束線にて結束をしていきます。
 鉄筋組立が終わると、検査が行われます。

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その6 1ロット底版の型枠を組み立てます



 鉄筋組立が終わると底版型枠の組立です。組み立てる前に型枠の表面を清掃し、剥離剤を塗っておきます。
 内枠はあらかじめ函組しておきます。
 はじめに外枠(大枠:長さ10m程度)を4面にクレーンにて建て込み、サポート・チエーン等で固定をします。次に内枠の順に組み立てていきます、内枠は浮枠になるので予め受け台(コンクリート製)を使用します。型枠同士はフォームタイ、セパレーターでしっかりと固定します。
 内枠の四隅には面鉄板を取り付けます。その後、底部側面に次の型枠に使用するアンカーボルトに取り付けていきます。
 固定された型枠にはC板が被せられ、コンクリート打ち込みの足場として使われます。
 最後に検査を受けて完了です。

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その7 底版へコンクリートを打ち込みます




 コンクリートの打ち込みはポンプ車を使って底版部から順に行います。底版部が終わると打ち込みは壁部へと移っていきます。締め固めのためにバイブレーター(Φ=50mm)を使いながら、設計された高さまでコンクリートを打ち込みます。
 打設後次の段階との接続部分には打継部処理剤(トライテックス)が散布されます。
 コンクリート打ち込みが終わると、養生期間(時間を掛けてコンクリートを固めて安定させること)を行います。
 養生が終わると先の型枠組立の逆手順で内枠・外枠の脱型を行い、検査を受けます。

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その8 2ロット躯体の鉄筋を組み立てます




 底版が完成すると、いよいよ各段階層の構築(スライド工法)に入ります。
 はじめに次の段階の躯体鉄筋を組み立てます。鉄筋は次の段階で積み上げられる高さまで組み上げます。その時に、壁鉄筋を直接乗り越えたりししないようKSタラップを随時設置します。鉄筋が組み上がると検査を受けます。




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その9 2ロット躯体の型枠を組み立てます





 2ロット型枠
1ロットコンクリート後、底部側面に埋め込んだアンカーボルトに型枠を固定するK式ブラケットを取付る。
 


はじめに外枠(大枠:長さ10m程度)を4面にクレーンにて建て込み、KFジャッキ・チエーン等で固定をします。次に内枠の順に組み立てていきます、内枠は予め取りつけたK式ブラケットの上にセットします。型枠同士はフォームタイ、セパレーターでしっかりと固定します。
 内枠の四隅には面鉄板を取り付けます。その後、側面枠に次の型枠に使用する(スライド)K式ブラケット用アンカーボルトに取り付けていきます。
 固定された型枠には予めC板が被せられ開口部無くしています。
 最後に検査を受けて完了です。



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その10 2ロット躯体コンクリートを打ち込みます

 コンクリートの打ち込みはポンプ車を使って底版部から順に行います。底版部が終わると打ち込みは壁部へと移っていきます。締め固めのためにバイブレーター(Φ=50mm)を使いながら、設計された高さまでコンクリートを打ち込みます。
 打設後次の段階との接続部分には打継部処理剤(トライテックス)が散布されます。
 コンクリート打ち込みが終わると、養生期間を行います。

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その11 型枠スライド工程

 スライド工法は、3段階以降〜最終段階まで、同じ型枠をいちいち外さずスライドさせることにより各階層を積み上げていきます。
 下図はそのサイクルを模式的に示しています。

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@まず次の階層の鉄筋を組み立てます。
A作業者は内枠の平面足場の隅にある扉を開けて型枠の中に入ります。
B型枠に取り付けたフォームタイを外し、内枠に明けられた小窓から次の段階のK式ブラケットを取り付け、上部を内側に倒すように型枠とコンクリート面を分離します。

 4 〜 7(内型枠の動き)



(K式ブラケットの動き)
        

Cクレーンで型枠をつり上げます。型枠の壁面は内側に倒れています。
DE傾いていた型枠の壁面はK式ブラケットの上を通る時に垂直になります。このガイドローラを内蔵したK式ブラケットは、ローラの上を型枠がスムーズに移動でき、しかも型枠が通り抜けると自動的に先端部が倒れて型枠を設置できるようになっています。
F型枠上方に張られた親綱で体を確保しながら、型枠の調整を行います。型枠の内側でも作業が行われています。型枠を固定するブラケットがすでに取り付けられているため,吊り荷の下での危険な作業はありません。

※スライド作業はいちばん角の型枠から隣へ隣へと移りながら行なわれます。型枠の設置のため型枠の上に乗る作業者は,引き上げられた隣の型枠に移りながら作業を行うため,型枠への昇降がありません。

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G内枠の設置がすべて完了すると外枠をクレーンで一度上まで引き上げ、表面の清掃と剥離剤の塗布を行います。メンテナンスが終わった外枠はK式ブラケットの上まで慎重に下げられ、そこで調整の上、設置されます。
H外枠と内枠とセパレーターで締付け固定し、型枠設置を完了します。
I型枠スライドがすべて終わると、コンクリートの打ち込みます。打ち込みが終わると打継剤散布を行い、そのあと養生を行います。




 この工程を必要な回数だけ繰り返して目的の高さまで積み上げていきます。  この工法は内枠スライド時クレーンで内枠を吊った状態で内枠の中で人がブラケットを取付ける危険 (クレーン等安全規則第七十三条一項に触れる違反)作業がありません、効率よく工事が進められ工程も短縮できます。しかも内型枠の蓋が平面足場として利用できるため危険な開口部がなく、安全に作業が行えます。


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その12 型枠の脱型・仕上げを行ないます

 最終コンクリートの打設を終えたケーソンは、養生期間を終了すると。型枠の脱型が外枠から内枠と行います。
内枠が取り外されると、すぐに天端部分に墜落防止のための安全ネットが張られます。
 ケーソン内部の清掃が行われ、 最後にケーソンの出来形検査を受けて完成です。

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その13 足場を撤去します

出来形検査後、進水準備を行い、足場の撤去を行います。
 足場は、各ブロックごとに切り離され、順番にクレーンで地上に仮置します。
 地上に仮置したあと解体され、トラックで搬出します。

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その14 完成




 足場撤去も終わり後は進水を待つだけです。

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その15 進水・仮置き





 進水準備を終えたFDは進水場所までケーソンを載せたまま曳航されていきます。
 進水場所に着くとFDは沈降を開始します。FDが沈降を終える頃、ケーソンはFDから離れて海上に浮上します。
ケーソン浮上後、FDから曳船で引き出し仮置場まで曳航され、仮置場に着くと起重機船等で内部に海水を注入して沈められます。これで仮置が完了です。

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